転職したいけど、私に市場価値なんてないだろうし難しいだろうな…。
転職したい!と思った時にまず知っておきたいのが「転職市場における自分の市場価値」です。
世の中のあらゆるものが需要と供給で成り立っているように、「求人」についても誰でも良いわけではなく企業側の需要を満たす人材である必要があります。
では、あなたの市場価値はどのくらいありますか?
特に初めて転職活動をする人にとっては、即答しづらい質問だと思います。
考えるほど「私に市場価値なんてないんじゃないか」と不安になる人もいるでしょう。
しかし、それは市場価値の見極め方を知らないだけ。
今回は、自分の市場価値を見極める方法と高める方法をお伝えしていきます。
そもそも「市場価値が高い人」とは?
あなたの市場価値を考える上で、まず知っておきたいのが「そもそも市場価値が高い人とはどんな人なのか?」ということです。
「市場価値」という言葉は極めて抽象的であるが故に、自分に自信がない人は「自分には市場価値がない」と思ってしまいがちです。
市場価値が高い人=企業が高い報酬を払ってでも欲しい人材
ポイントは、市場価値は需要と供給のバランスで決まるということ。
企業が求めるレベルが高くても、それを満たす人材が転職市場にあふれるほど存在していた場合、企業はわざわざ高い報酬を払おうとは思いませんよね。
企業が求めるスキルを、希少性高く保持することが「市場価値が高い」条件と言えます。
需要と供給のバランスは、当然ながら誰かがコントロールできるものではないので、「これができれば市場価値が高い」といった唯一絶対の市場価値は存在しません。
私たちは、時と場合によってコロコロ変わる「市場価値」を見極め、高めていく必要があるということです。
「転職したいけど市場価値がない」と思う人が知るべきポイント
仕事ができる人=市場価値が高い人ではない
現職で「仕事ができる」と言われる人が「市場価値が高い」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
たとえ社内でMVPを取ったとしても、それはその会社の物差しで測った評価であり、他の企業では求められていない成果かもしれません。
それより大切なのは、会社の利益に直結する仕事について、自分で課題設定し、解決に取り組むこと。
会社のマニュアルに従って売り上げを伸ばすのも大切ですが、自分の力で課題を見つけて解決することの方が転職市場では評価されることが多いです。
そういった仕事は、地味で社内の評価に繋がりにくいことも多々あります。
あなたにとって「当たり前」でも市場価値になりうることもある
同じ会社・部署で長く働いていると、「市場価値が高い」スキルでも、あなたや同僚にとっては当たり前になってしまっていることがあります。
自己分析をして「こんなことはできて当たり前だし、」と弾いてしまったスキルや経験はないでしょうか。
転職活動における自己分析では、あなたにとっては当たり前のスキル・経験でも、一つずつ棚卸して「価値」と言えないか見極めることをオススメします。
市場価値の見極め方
仕事のプロセスから考える
市場価値を見極める際、どうしても「成果」に目を向けがちですが、「プロセス」も大切です。
あなたが企業の採用担当だったとして、
- 指示されたやり方で成果を出した人
- 自分なりの工夫をして成果を出した人
だったらどちらを採用したいと思うでしょうか。
仕事のプロセスの中で、「あなたのスキル」として語れることはないか考えてみましょう。
ポータブルスキルから考える
ポータブルスキルとは、組織固有のスキルの対になるスキルで、働く環境や時代に左右されない汎用性の高いスキルのことを指します。
例えば、コミュニケーション力、リーダーシップ、育成力、企画力などが挙げられます。
これらのスキルは一般的なスキルではありますが、高いレベルで保有すれば十分価値になるでしょう。
あなたが人より優れているポータブルスキルがないか、考えてみましょう。
仕事として続けてきたことだけに囚われない
転職を検討しているキャリア領域が、現職の業種・職種に限らないのであれば、今まで仕事としてきた仕事だけに囚われる必要はありません。
仕事以外で、趣味や学生時代に取り組んでいたことなど、自分が得意とすることについても掘り下げてみましょう。
現在の領域で「市場価値がない」と思っても、別の道を探す柔軟性が大切です。
市場価値の高め方
自身のキャリア領域を定める
「市場価値がない」と悩む人は、そもそも今後キャリアを展開する領域を定められていない人が多いです。
キャリア領域が定まっていない状態で、なんとなく会社の指示や時代の流れでその時必要なスキルを習得しても、後々全く関係ないキャリアを選択した場合、意味がなくなってしまいます。
それを本能的に分かっているから、「市場価値がない」とモヤモヤしてしまうのです。
キャリア領域が定まると、市場で求められるスキルも絞れ、自分の市場価値向上のために何をすればよいか分かり、行動に移せるようになります。
個人の利益を出すことを意識する
どんな仕事をするときも、「自分はこの仕事でいくら利益を上げているか」を意識することが大切です。
企業は結局のところ、会社に貢献してくれる人を求めています。
転職活動で「どれだけ会社に貢献できるか」を伝えるためにも、自分の仕事で利益を出すことを念頭に置きましょう。
営業部署ではない人も、売上を10%上げるのもコストを10%下げるのも同じことです。
キャリアに「専門性」をプラスする戦略を実行する
前述のキャリア領域が定まっていれば、今後は「専門性」を高めていくことで市場価値をアップさせることが出来ます。
現職に関連する上位資格を取得したり、現職と掛け合わせることで新たな挑戦ができそうであれば、ボランティアなどへの参加で特殊な経験を蓄積したりすることも、専門性をプラスすることに繋がります。
業務時間外でできることをコツコツ積み重ねましょう。
行き詰った時はキャリアコーチングを活用しよう
ここまで市場価値の見極め方・高め方をご説明してきましたが
やっぱり一人で考えると自分の市場価値なんて見つからないよ
という方もいると思います。
そんな方は、第三者のプロに自己分析を一緒にしてもらうのがオススメです。
自分で考えるだけでは思いつかなかったことも、第三者からの質問や対話を通じて、答えが出たり、気づきに繋がったりします。
現在は、オンライン上でキャリアコーチングを受けられるサービスが多数存在し、無料体験もできるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
特に初めての転職活動では「自分には市場価値がない」と不安になってしまう方が多いと思います。
しかし、あなたに市場価値がないのではなく、自分で気づけていないだけかもしれません。
是非今回ご紹介した方法やキャリアコーチングを通じて、市場価値を見極めたり、高めたりしていってください。